前編では、せどりと融資の関係、お勧めの融資先を解説しました。
今回の後編では融資を受けることによるメリットデメリット、お勧めの融資元である日本政策金融公庫で実際に借りる手順を解説します。

融資を受けるメリット

融資を受けることで得られるメリットについて解説します。

資金力がアップする
事業体力がつく

主なメリットは2つ。
まずは資金力のアップ。

多額の現金が使えるようになることで、せどりには非常に有利な状況になります。

まず単純に仕入れ量を増やして規模を拡大することができます。
せどりというのは物販ビジネスです。
モノを売るビジネスである以上、たくさん仕入れれば仕入れるほどたくさん売ることができますので、単純に売り上げや利益が増えます。

せどりの利益率は大体10%~30%です。

つまり単純計算で10万円分商品を仕入れたら利益は1万~3万円。
扱うジャンルにもよりますが、10万円分の在庫全部が売れることはないので、月1~3万円の収入が欲しい場合は20~30万円くらい必要です。

資金30万円ではお小遣い程度の利益しかかせげません。

では融資を受けて300万あったらどうでしょう。
単純計算で10~30万円の利益ですよね。

この金額なら本業で生活も見えてきますね。

また、街中で偶然利益の出る商品を見つけた時も即仕入れることができます。
副業せどらーで資金が20万円しかなかったら、家電の大セールなどがあっても仕入れることができませんよね。

このようにせどりにとって資金がるというのは非常に重要なことです。

もう一つのメリットは事業体力です。
せどりはAmazonやメルカリなどのプラットフォームに依存しています。
これらのアプリやサイトで何か問題が発生すると一気に収入が途絶えます。

何かの違反や不正の疑いがかかってAmazonの口座が一時凍結になることもあります。
最近ではメルカリで何か月も売上金を凍結させられた、というニュースもありました。

もしこうなると仕入れに使ったクレジットカードの引き落とし代金や生活費が不足してしまいます。

こんな時、事業資金に余裕があれば当面は生活や事業を回すことができます。

しばらくは資金を使って生活し、別のプラットフォームで事業を継続しながら問題に対処することができますよね。

1つのトラブルで事業や生活が破綻するリスクがなくなるんです。

この2つが融資を受ける大きなメリットです。

融資を受けるデメリット

一方、融資にはデメリットもあります。

借りたら利息を付けて返済する必要がある
気が大きくなってしまう

やはり問題になるのが返済です。
借りた以上、返さなくてはいけません。

しかも利息が付きます。

銀行や日本政策金融公庫の金利は決して高くありませんが、それでも返済と合わせて負担になるのは間違いありません。

借りた以上、しっかりと事業を成功させてこの返済と利息、そして自分の生活をしていけるだけの利益を出さないといけません。

このプレッシャーは相当なものです。
このプレッシャーで判断を誤って仕入れに失敗し、せどり事業を破綻させてしまう人もいます。

もう一つは逆に資金が入ったことで気が大きくなってしまう場合があります。
融資というのは借りたお金とはいえ、数百万円が一気に懐に入ってきます。

今まで数十万円という資金で損失が出ないように慎重に、慎重に仕入れていたのに、いきなり数百万円の現金が入ったことでリサーチの精度を落とし、事業を赤字にする人がいます。

大金が入ったことによる油断。
これも融資の怖いデメリットです。

その大金は「借金」、いつか返済しなければならないお金です。
常に肝に銘じましょう。

事前準備

では日本政策金融公庫で借りる前提で進めていきますね。

まず申し込む前に有利になる条件を満たしておきましょう。

自己資金の確認
税理士と契約しておく、もしくはアドバイスをもらえるようにしておく
個人事業主か法人化をしておく
古物商許可を受けておく
商工会に加入しておく

これらの条件を満たしていると通りやすくなります。

自己資金の確認

自己資金は現金でないとダメです。
現金が多ければ多いほど信用につながります。

新創業融資制度には最低10%という条件がありましたが、多いに越したことはないです。
20%あれば安心です。

税理士契約

税理士さんと付き合いがあったり、帳簿付けなどの経理で契約しているとかなり有利になります。
付き合いがなくても依頼すれば融資を受けやすくなるアドバイスや書類作成のサポートをしてもらうことができます。
(基本的に有料です。2~5万円程度)

これも別契約にはなりますが、税理士さんに融資申請をすべてお任せするという方法もあります。

税理士さんにすべてお任せすると、ほぼ何もしなくても申請が終了しますし、審査自体も通りやすくなります。
着手金数万円と融資を受けた金額の数%を報酬として支払う必要がありますが、面倒な方や時間がない方はこの方法も検討してみてください。

個人事業主か法人化

融資は事業用の資金を借りることです。
つまりきちんと事業を営んでいるかどうかも審査対象です。

個人事業主や法人化した会社のほうが信用が得られ、審査に通りやすくなります。

古物商許可

せどりに必須の古物商許可を受けていると事業としての実態がある証明になります。

そもそもせどりには必須の許可です。
警察署で19000円払って申請すると1か月程度で取得できますので、こちらも是非受けておきましょう。

商工会加入

商工会は地域の商業発展を目的としている団体でどの地域にも必ずあります。

月1000円ほどの会費が必要ですが誰でも加入でき、デメリットはありません。

商工会に加入していると、そこに所属している経験豊富な会員が申し込みの書類作成や手順などの相談に乗ってくれます。

融資の申し込みは難しい書類が多いので、こういった経験がある方のサポートは非常に心強いです。

これらは必須ではありませんが、満たしていると融資の際に有利になります。

日本政策金融公庫から実際に融資を受ける

では、実際に日本政策金融公庫から融資を受ける手順を見ていきましょう。

日本政策金融公庫の支店に事前電話連絡
支店に行き、融資申し込み申請をする
各種必要書類の記入と準備
日本政策金融公庫スタッフとの面談
営業所・事業所の確認

日本政策金融公庫の支店に事前電話連絡

まずは電話で予約をしましょう。
日本政策金融公庫は全国に支店がありますので、一番近い支店に連絡しましょう。

支店がわからない場合は日本政策金融公庫の「事業資金相談ダイヤル」で教えてもらうこともできます。

支店に電話をすると日時を指定されますので、その日時に支店に行きましょう。

支店に行き、融資申し込み申請をする

予約した日時に支店へ向かいます。
この時は特に必要な持ち物はありませんが、カジュアルな恰好ではなくできればスーツで。
もちろんこの時だけではなく、毎回ここへ来るときはスーツで来ましょう。

特に2回目以降は審査が始まっていると思ってください。

スタッフは「事業資金を貸し出すにふさわしい人かどうか」を見ています。
書類だけじゃなく身なりや態度も見られていますので、間違ってもジーパンTシャツで行かないようにしましょう。
(もちろんジーパンTシャツで行ったから確実に落とされる、というわけでもありませんが)

各種必要書類の記入と準備

日本政策金融公庫支店で必要書類をもらいます。

創業計画書
企業概要書
その他必要書類
その他必要書類に関しては借りる融資の種類によって変わります。

そのほかにも色々な書類が必要になります。
これもケースバイケースで必要書類が変わりますが、主に以下の書類が必要になります。

身分証明証(運転免許証など)
賃貸に住んでいる場合は賃貸契約書
借金(ある場合)がわかる書類
銀行の通帳や取引記録が分かるもの
公共料金の支払いが確認できるもの
確定申告書等
収支内訳書等

わからない書類があればスタッフに確認しましょう。
丁寧に説明してくれます。

ここが一番面倒で難しい所です。
出来れば詳しい税理士さんや、商工会のスタッフに聞きながら記入と書類集めをしましょう。

本政策金融公庫スタッフとの面談

書類を提出してしばらくすると日本政策金融公庫から連絡が入ります。

電話で面談の日時を聞かれますので調整しましょう。
支店に行くと提出した書類をもとに様々な質問をされます。

質問内容は事業に関することです。
特に事業の内容や展望、実際の売り上げなど結構細かく聞かれます。

全部完璧に応えなくても大丈夫ですが、ほとんどがしどろもどろでは困ります。

記入した書類の内容はできる限り覚えてどんな質問が来てもある程度答えられるようにしておきましょう。

とはいえ、向こうもこちらが完璧に答えられるとは思っていません。
あくまで
「真面目に事業を営んでいるか、借りた資金で事業を営む気があるか」
を見たいだけです。

緊張したりせず落ち着いて質問に答えましょう。

営業所・事業所の確認

面談が終わってまたしばらくすると事業所の確認があります。
自宅を事業所にしていた場合は自宅に、事務所を持っている場合は事務所にスタッフが確認に来ます。

といっても調べたり疑ったりするわけではありません。
「虚偽の住所でないかどうか」
を見に来るだけです。

その場にいて簡単な質問に答えたすぐに終わります。

この事業所の確認が終わればすべての審査は終了です。
1か月程度の審査機関を経て、審査に合格すれば融資決定です。

まとめ

せどりは資金がないと大きく稼ぐことはできません。
そして自己資金では限界があります。

もしせどりで
さらに大きく稼ぎたい
規模を大きくして専業でやっていきたい
こう思っているならぜひ融資を受けて大きく資金を増やしましょう。

融資はだれでも受けられます。

特に日本政策金融公庫は審査は比較的緩く、金利も低いため初めて資金を借りる人におすすめです。

大きなお金を借りることに抵抗があるかもしれませんが、返すのは月々少しずつです。

スキルを磨いたせどらーなら借りた資金で、それ以上に稼いで返済することはそれほど難しくないはずです。

日本政策金融公庫。
気になった方は相談だけでも受け付けていますので、一度電話してみてはいかがでしょうか。

おすすめの記事