前編では偽物の基礎知識について解説しました。
今回はより具体的な部分を解説していきます。

偽物を扱った場合の罪の重さ
偽物を仕入れない方法
偽物を買ってしまったらどうしたらいいか

前編以上に重要な解説となっています。

せどりで偽物を扱ってしまうとどうなるか

もし偽物を仕入れてしまうとどうなるのか。
今回一番重要な部分です。

まず、「仕入れた時点では罪にならない」というのは覚えておいてください。
偽物は「流通させた時点」で罪になります。

極端なことを言えば偽物と知りつつ買っても、自分で使うなら法律的にはセーフです。(もちろん売ったほうはアウトですが)

その偽物を友人に譲渡したり、販売した時点で罪に問われる可能性が出てきます。※…補足すると譲渡自体はセーフですが、その友人が流通させたらアウトなので誰にもあげないほうがいいでしょう。

まず、偽物と知らずに販売した場合ですが、これに関しては罪の問われる可能性は低いようです。
ただし、「偽物」「コピー品」と掲げたサイトから購入した場合は、当然「偽物と知っていた」事になるため、言い逃れできません。

また、本来5万円くらいする商品を、正規販売店でない怪しいサイトから1万円で大量購入して売っていた場合も同様です。

普通に考えてありえないからです。
「ちょっと怪しいよな…偽物かな…?」
と思うのが普通です。

その怪しい商品を「本物ではないかもしれない」という気持ちで販売しているのですから、「知ってて販売した」のと変わりません。

本当にたまたま、気づかずに販売していた場合は購入者に返金対応して、その商品を捨てるなりすれば大丈夫です。

ただし、知らずに販売し、法律に触れなかったとしても、Amazonやメルカリの判断によってはアカウント停止や永久停止を受ける可能性はあります。

そして「知ってて売った場合」です。

まず、1つ目の罪として、ブランドやメーカーの著作権や商標権を侵害しています。
つまりメーカーのロゴやデザインを勝手に使って利益を得ているわけです。

また、粗悪な品質の製品を正規品と偽って流通させたことで、メーカーの信用を失墜させたことになります。

商標権侵害は
「懲役10年以下、1000万円以下の罰金、またはその併科」
となっています。

数か月~10年の間、刑務所に服役することになるか、1000万円以下の罰金を払う、もしくはその両方が科されます。

しかもこれだけにとどまりません。
偽物を流通させたことで受けた「損害の賠償」を求めてメーカーが裁判を起こした場合、とんでもない額の賠償を負う可能性があります。

数百万、数千万単位の賠償を請求されたらせどりどころか人生が終了してしまいますね。

「メーカーが個人のせどらー相手に訴えを起こしてもメリットが無い」
と言う的外れなことを言う人もいます。

確かに金額的にはメリットがありません。
しかし
抑止力(みせしめ)
社会的責任
という観点から非常に大きな意味があります。

同じようなことをする人が出てこないように、採算度外視で個人を訴えてくることは十分考えられます。

個人だから、被害額が数万円だから訴えられない、は間違いです。

そしてもう一つの罪、「詐欺罪」に問われる可能性があります。
商標権侵害はメーカーと売った人の話です。

次に売った人と買った人の話です。
偽物を売りつけられた相手が警察に相談して、犯行が発覚すれば当然「詐欺罪」となります。
相手に偽物と知りつつ騙す意図があって売っているわけですから、完全に犯罪です。

詐欺罪は
「10年以下の懲役」
です。

先ほどの商標権侵害に比べて、より重い罪となります。
罰金刑がなく、懲役刑のみ。
分かりやすく言うとお金で解決できなくなるんです。

罪が確定すれば問答無用で刑務所行きです。
(執行猶予が付かなかった場合)

このように、偽物を売るというのは非常に重い罪です。
軽い気持ちで売る人もいますが、その結果は軽いものではありません。

絶対にやめましょう。

偽物の見分け方

では、そんな偽物を見分けるにはどうしたらいいでしょうか。

結論から言いましょう。

「見分ける方法はない」
です。

もちろん店頭だったら、あまりにも作りが雑なコピー品くらいならわかるかもしれません。
ですが、一目でそれと分かるコピー品をお店が置くわけがありません。

大体は素人では見破れない精巧な偽物です。
鑑定士でもないせどらーが気づくのは無理です。

またネットの場合はそもそも現物が見られません。
商品画像は正規品で、実際送るのは偽物、という業者もいます。

というわけで、偽物を仕入れないようにするためには「怪しい所・商品を仕入れない」という予防策しかありません。

具体的には
高級ブランドは扱わない
扱う場合は鑑定書、納品書付のみを扱う
お店だからと言って油断しない
メルカリやヤフオクは注意する
偽物のリスクの高いメーカー、ブランドは扱わない
ネットで変な商品説明のサイトは疑う
会社が「○○公司」は疑う(中国の会社です)

特にメルカリやヤフオクなどの個人間取引のサイトは、コピー品が一番売買されている場所です。
偽物と知ってて売る人もいますし、知らずに売る人もいます。

こういった場所で仕入れる商品には一定のリスクがあることを知っておきましょう。

もちろんお店だって油断してはいけません。
例えばリサイクルショップ。

ちゃんと店舗を構えているお店の場合、偽物と知ってて売るケースはまれかもしれませんが、精巧な偽物を知らずに買い取って別のお客さんに売るというケースはあります。

「買取時に鑑定しているのに?」
と思うかもしれませんが、査定・鑑定するのはお店のスタッフです。
鑑定士ではありません。

一般の人よりは偽物について勉強しているかもしれませんが、専門ではないのです。
精巧なコピー品を見破る技術まではありません。

また、ネットの場合はさらに注意が必要です。
堂々と偽物を販売するサイト、画像だけ本物で偽物を発送するサイト、リサイクルショップ同様スタッフが気づかずに偽物を売るサイト。

店舗以上にリスクが高いです。


特にこのような堂々と「コピー品です」と掲げて売るようなサイトからは絶対に仕入れないようにしましょう。

もしこういったところで仕入れて売った場合、先ほど解説した「詐欺罪」となります。

万が一、偽物を仕入れてしまったら

偽物と知らずに仕入れてしまったとか、届いたものが偽物だった場合の対処法です。

もちろんくどいようですが、それは絶対売ってはいけません。
「偽物が届いた」
と知っているわけですから、完全に詐欺罪になります。

明らかな偽物をつかまされたらまずは販売者に連絡を取りましょう。
もし明らかではなく、何となく疑わしい物の場合は、きちんと第三者の鑑定結果をもらってから連絡をします。

「偽物だと思う」
ではだめです。
万が一勘違いだったら単なるクレーマーです。

確実に偽物と判断できたら販売者に、「○○の点からこの商品は偽物でした。返金対応をお願いいたします」と連絡しましょう。

この時点で素直に返金に応じてもらえば解決ですね。
お金を返金してもらって商品を繰り返して解決です。

ただし、「先に商品を送り返してくれ」と言われたら断りましょう。
実際に返金されるまでは大事な証拠です。

最低でも代金引換などで損害額を回収できる方法で返品しましょう。

メルカリなどの個人間取引で多いのが「無視」です。
いくらメッセージを送っても返事が返ってきません。
「諦めてくれたらラッキー」
とでも思われているかもしれません。

受け取り通知は絶対に押してはいけません。
解決できなくなります。

無視された場合は、事務局に商品IDを添えて状況を通報します。

ヤフオク、メルカリ、楽天などほとんどのサイトで、この偽物や詐欺に関する保証があります。

通報後、事務局側の確認が取れれば返金されることがあります。
「されることがあります」と書いたのは、各サイトやタイミング、状況によって対応がまちまちだからです。

中には返金対象外になるケースもあります。
「個人間で解決して」
と取り合ってくれない場合があります。
(ヤフオクはこのパターンが多い)

こればかりは通報してみないとわかりません。
ですが、通報しない、という選択肢はありえません。

まずは通報しておきましょう。

それでも返金されない場合は相手に再度連絡します。
通報済であること
警察へ相談する旨
法的措置も検討していること
この3つを添えてメールしましょう。

もちろん番号がわかれば電話でも構いませんが、電話だとお互い感情的になってより大きなトラブルに発展する場合があります。
メールで、感情的にならずに冷静な文章を送るようにします。

これでも応答がなかった場合は最終手段です。
内容証明送付
警察へ相談
少額訴訟
といった実際のアクションに移ることになります。

相手の会社や住所が分かっている場合は、郵便局から内容証明を送りましょう。

内容証明は
いつ
誰が
誰に
どういった文面の書類を送付したか
を郵便局側で記録に残してくれる郵便方法です。

先ほど同様
返金を希望していること
通報済であること
警察へ相談する旨
法的措置も検討していること
を文面に起こして送付します。

これ自体に法的拘束力はありませんが、送られた側の心理的負担は相当なものです。
個人相手ならこの書類でほとんどが素直に返金に応じるでしょう。

また、悪質な場合は合わせて警察へ相談に行きましょう。
正直な話、あまり期待できませんが、
相談が多数寄せられている
被害額が大きい
などの場合は動いてくれる可能性があります。

期待できないのに、警察に相談をする理由は、「警察に相談した」という事実が残ります。
もし、少額訴訟を起こすことになった場合、このアクションも証拠の一つになります。

最後は少額訴訟です。
少額訴訟は60万円以下の紛争を解決する際、簡易的な裁判で時間的負担や金銭的負担が軽い訴訟を起こすことができる制度です。

自分ひとりで手続きすることも可能ですが、書類がかなり面倒なので弁護士か行政書士に相談しましょう。
法テラスのような無料相談を利用すれば金銭的な負担が軽くなります。

ただし、この少額訴訟もあくまで「自発的に相手に払わせるようプレッシャーをかける」くらいの効果しかありません。

本当に払う意思のない相手から強制的にお金を取り返す場合、20万30万という金額が必要になってきますし、日数もかかります。

それだけの金額や労力に見合う被害額かどうかよく考えて、アクションを起こしましょう。

まとめ

せどりをやっていると絶対にどこかで、この偽物や著作権の問題にかかわることになります。
それだけ世の中には偽物が私たちの身近に潜んでいるのです。

仕入れてしまうと仕入れ代金がすべて損害になりますし、売ってしまうとAmazonやメルカリアカウント停止、さらに最悪の場合、罪に問われる可能性があります。

素人が偽物を見破ることは不可能です。
そのため、仕入れの段階で注意するしかありません。

怪しいサイト
怪しい会社
怪しい出品者
からはどんなに安くても仕入れないように注意しましょう。

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